
つれづれなるままに、日常感じたいろんなことを、コラムニストがお届けします。

こんにちは「わいんのお店 萬」のソムリエです。最近お客様に「コラム楽しみにしているよ」と言われるようになりました。みなさん見てくださっているのですね。ありがとうございます。
今回は、ヴィンテージ(年号)と保存方法についてお話したいと思います。ワインのヴィンテージ(年号)を気にされる方がいらっしゃいますが、ワインは古いものが良いと思ったりしていませんか?確かにボルドーの一級シャトーなどのように高価なワインの中には、ヴィンテージの古いものの方が美味しい場合もあります。しかし、ワインにはそれぞれに飲み頃というものがあります。
日常に消費するようなリーズナブルなものは、ヴィンテージの若いものの方がおいしく飲めます。ワイナリーやシャトーも日々気軽に楽しんでもらうために造っているので、長い熟成年数には耐えることができないのです。
高価なワインについて、「ヴィンテージの良くないワインは美味しくない」といわれる方があります。「ヴィンテージの良くない年」というのは天候が不順で、葡萄の出来具合が良くなかった年のことです。しかし、良い点もいくつかあります。例えば、良い年のワインは飲み頃になるまでに20〜30年もかかったりすることがありますが、良くない年のものはそれよりもずっと早く飲み頃になります。そして、良い年のものに比べて価格も低いので買いやすいのです。当然レストランなどでも安く飲むことができます。味が美味しくないかといえば、そんなことはありません。たしかに、良いヴィンテージに比べると、濃縮感などは低いのですが、ボルドーなどでは数種類の葡萄品種をブレンドすることによって味わいのバランスをとり、ヴィンテージの良くない年でも、そのシャトーの味を造りだしていますので、十分に楽しむことができます。

ワインの保存方法ですが、できれば温度が一定に保たれた場所が良いと思います。一番最初に思いつくのは冷蔵庫だと思いますが、湿度が一定でなく、またコンプレッサーなどの振動があるので長期保存にはむきません。飲むまでの間、短期間入れるなら問題はないので、冷やすのに使用したほうがいいです。
何年間にもわたって保存するのでなければ、押し入れでもいいかもしれません。太陽の光もあたらないし、湿度もあって家の中では、温度変化の少ない場所だと思います。
でもやっぱり安心なのはワインセラーでの保存だと思いますけど。(最近は電気屋さんでも安く売っています)
ここからは、ほんとに“ひとりごと”ですが、最近ヴィンテージの古いワインを見ると「このヴィンテージに自分は何をしていたのだろう」とか「この年には、こんな事があったな」とか、自分の今までを思い出すことがあります。ワインには、日常的な楽しみ方から、その人だけの思い出の出来事などにつながる特別な楽しみ方があります。先日読んだ本に「思い出のヴィンテージワインを所有し、たまにそのワインをながめて、自分の人生を振り返ってみると、これからの人生を生きる活力になる」というようなことが書いてありました。私も、自分だけの特別な楽しみ方が見つかるともっとワインが楽しくなるだろうなと思う今日この頃です。